売掛債権担保融資制度の活用方法

事業戦略のプロが設計した事業計画の立て方
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前回は「売掛債権の資金化と少人数私募債などの直接金融は資金調達の決め手」と題して、売掛債権の資金化と少人数私募債などの直接金融は資金調達の決め手になるというお話を共有させていただきました。

今回は、他にも様々な資金調達方法がある中で売掛債権担保融資制度の活用方法について解説させていただきます。

ベンチャー企業や中小企業の場合は基本的に担保力が不足しているため、運転資金の調達も順調ではありません。

なぜなら日本の金融機関は不動産などへの抵当権設定や保証人の設定などを取引条件にしていたことが原因となっていますが、米国ではファクタリングが発達しているので、信用力という点では、流動性の資産と販売先の信用を重視していますので、ベンチャーや設立まもない企業でも販売力を背景に、より良い顧客や取引先さえ確保できれば、容易に増加運転資金を調達することができます。

 だからこそ資金調達という最も重要な側面において無駄な労力を削ぐことがなく、売上高の急増による急成長が可能となり、数多くのユニコーン企業を生み出してきました。

日本においても圧倒的格差に気付いて導入されたのが「売掛債権担保融資制度」となっているのですが、完全な売掛債権買取のファクタリングではなく、担保融資に止まった点が残念ですが1億1100万円までの限度額も設けられていることから、金融機関取引に慣れていないであろうベンチャー企業にとっては使いやすいかもしれません。

 ところで売掛債権では、企業が取引の相手に対して商品やサービスの提供を行った場合、債権保有者が当該相手先からその代金を請求することができる権利を指し、企業は金融機関を経由して借入の申し入れを行なって金融機関と信用保証協会に売掛債権を担保として譲渡します。

ここから企業が商品やサービスの提供を行って、実際に売掛債権が発生した段階で、それを引き当てとして融資を受けることとなります。

前述したように、この制度の借入限度額は1億1100万円となりますので、もしも企業がこの融資の返済を履行できない場合には、信用保証協会が借入残高の90%を企業に代わって金融機関に対して弁済するとともに、信用保証協会と金融機関が担保となっている売掛債権などから回収を行います。

契約が成立した段階からでも一定の範囲内で資金の借入ができるので以下に制度を解説していきます。

売掛債権の種別

  • 売掛金債権
  • 割賦販売代金債権
  • 運送料債権
  • 診療報酬債権
  • その他の報酬債権
  • 工事請負代金債権

売掛債権担保融資制度の内容

保証申込人の資格:事業者に対する売掛債権を保有する中小企業

対象資金    :事業資金とする

保証限度額   :1億1100万円

保証割合    :90%(割合保証)

*原則として根保証(債務者が債権者に対して、現在および将来にわたって有する一切の債務を連帯して保証すること)とし、一時的な資金需要に対応するため個別補償によることも差し支えがないこととする。

保証期間    :1年間(個別保証の場合は6ヶ月以内)

貸付利率    :手形貸付とし、利率は金融機関所定の金利とする

返済方法    :返済引当とした売掛債権の支払期日に、一括して返済

*ただし、複数口の売掛債権を返済引当として1本の手形貸付とすることも可能で、この場合には個々の売掛債権を支払期日がくるたびに返済できるものとする。

保証人     :法人代表者以外、保証人は不要

なお、第三債務者と申込人の間に譲渡禁止特約がある場合は対象外とし、根保証の譲渡担保は将来発生する売掛債権(将来債権)も対象となります。

個々の貸付の返済引当にできるものは、すでに発生している売掛債権(既発生債権)にかぎるとしています。

この記事のまとめ

売掛債権担保融資制度についてご理解を深めていただけたでしょうか。

このファクタリングも利用価値の高いものです、経営に強いというのはこういった情報を知っていてタイミングとテンポよく資金調達できる能力が高いかどうかだと思います。

次回はファクタリングによる資金調達と決済業務の効率化について共有させていただきます。

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